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世界が最も早い「アース・オーバーシュート・デー」を迎える

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Image credit: www.overshootday.org

1986年からアース・オーバーシュート・デーを計算しているグローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)によると、人類は、2019年末までに地球がその年に持続的に再生できる量を超える資源を、7月29日月曜日に消費しきってしまいます。

GFNによると、「7月29日のアース・オーバーシュート・デーは、人類が現在、地球の生態系が再生できる速度よりも1.75倍の速さで自然を利用していることを意味する」としています。「これは地球を1.75個使用するのと同じだ」

GFNは、食料、木材、繊維、炭素隔離などの使用量を合計しますが、現在、化石燃料の燃焼による炭素排出が、人類のエコロジカル・フットプリントの60%を占めています。

欧州委員会環境総局などの組織は、ソーシャルメディアを利用して資源保護への関心を示しました。

GFNの計算によると [1]、一部の国は他国よりもはるかに早くオーバーシュート・デーに達します。カタールとルクセンブルクは年が始まって50日も経たないうちに環境に対する債務を超過する一方、アラブ首長国連邦、クウェート、米国、カナダ、デンマーク、オーストラリアは3月末までに割り当てられた資源を使い果たしてしまいます。イスラエルとドイツは5月3日にオーバーシュートに達し、キューバ、ニカラグア、イラク、エクアドル、インドネシアだけが12月までオーバーシュート・デーに達しません。

GFNによると、年間の生態学的赤字は1970年代に始まり、地球の将来の再生能力を損なっているということです。1993年のアース・オーバーシュートは10月21日、2003年は9月22日で、2017年は8月2日に起こりました。

GFNによれば、「この地球規模の生態学的過剰消費の代償は、森林破壊、土壌侵食、生物多様性の損失、あるいは大気中の二酸化炭素の蓄積という形でますます明らかになっている」といいます。「後者は気候変動とより頻繁な異常気象につながる」

GFNの報告によると、アース・オーバーシュート・デーが毎年5日間後ろ倒しになった場合、世界の消費量は2050年までに一つの地球が利用できる資源の量で賄えるようになる可能性があるといいます。たとえば、肉消費量の 50%をベジタリアンフード [2]に置き換えると、オーバーシュートの日付が15日ずれます(家畜のみからのメタン排出削減の場合は10日)。世界のエコロジカル・フットプリントの炭素成分を50%削減すると、日付が93日ずれます。

GFN創設者のマティス・ワケナゲル氏は、「私たちには一つの地球しかない。これが人類の存在を最終的に決定づける状況だ」と語りました。「破壊的な結果を招くことなく1.75分の地球を消費することはできない」

人類が持続可能なレベルまで消費を削減できるよう、GFNはエコロジカル・フットプリント計算ツール [3]をヒンディー語、英語、中国語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語、イタリア語で提供しています。

「最終的には、人間の活動と地球の生態資源とのバランスが保たれることになるだう」とワケナゲル氏は語りました。「問題は、私たちがそこに到達することを災害を通じて選択するのか、計画的に選択するのか、つまり、1つの惑星の悲惨さか、1つの惑星の繁栄かということだ」


View press release: Earth Overshoot Day is July 29 [4]

Original source: DW.com [5]

Image credit: www.overshootday.org [4]

Filed under: 
環境 [6]

Source URL:https://sharing.org/ja/information-centre/blog/shi-jie-gazui-mozao-iasuobasiyutode-woying-eru

Links
[1] https://www.overshootday.org/newsroom/country-overshoot-days/ [2] https://www.dw.com/en/plant-based-diets-needed-to-limit-climate-change/a-45836145 [3] http://www.footprintcalculator.org/ [4] https://www.overshootday.org/eod2019-july-29/ [5] https://www.dw.com/en/world-marks-earliest-earth-overshoot-day/a-49781325 [6] https://sharing.org/ja/topic/environment