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2021年の活動とインパクト
2021年が幕開けると同時に、地球資源を分かちあう必要性は前例のないものでした。深刻な食料不安はにまで急上昇し、世界の飢餓の取り組みは逆行しました。新型コロナウイルスのパンデミックの間、世界のほぼ3分の1が十分な食べ物を食すことができず、世界中で4,000万人以上が飢餓の危機に瀕していました。同時に、統計開始以来、私たちは不平等の最大の拡大を目の当たりにしましたが、すでに裕福な大企業がパンデミック中の公的救済基金の主な受益者でした。国家間の貧富の差も拡大し、世界経済の大規模な改革がなければ、開発のために再び10年間が失われる兆候が示されました。
STWRの活動、出版物、オンラインネットワークを通じて、この急激に拡大する危機への認識を高めることが、キャンペーン組織としての STWRの中心的な目的であり続けました。私たちは、国連から鳴り響いていた分かち合いへの呼びかけ - 特に後発開発途上国と大切な資源を分かちあうよう富裕国に繰り返し訴えかけたアントニオ·グテーレス事務総長からの呼びかけを頻繁に浮き彫りにしました。世界食糧計画は、飢饉に直面している記録的な数の人々に緊急援助を提供するために、億万長者に懇願するほど弱体化されました。しかし、G7やその他の富裕国は、債務困難、貿易の不正義、違法な資金の流れへの対処という点だけでなく、とりわけ不平等なワクチン政策 vaccine policies. の点でも、国際協力のテストにほとんど失敗したのです。STWRは、特に特許権一時放棄という目標のために、「ワクチンのアパルトヘイト」を終わらせるために運動している活動家を支持しました。
STWRはまた、社会的公正および経済的分かち合いとは反対方向の不穏な傾向を浮き彫りにし続けました。ほとんどの政府は、市民が公的支援を最も必要としているときに予算削減を強いました。これは、多くの場合、国際通貨基金と、パンデミックがやわらいだ後の財政緊縮の促進によって駆り立てられました。普遍的な医療保障に向けた進展は大幅に後退し、5億人以上の人々が医療費のために極度の貧困に追い込まれました。ヘルスケアの民営化と商業化への傾向は、逆転するどころか、さらに強まりました。Covid-19は世界中で(主に富裕国において)社会的保護の拡大につながりましたが、依然として40億人以上の人々が危機から身を守るための福祉の保護を受けていません。したがって、STWR は、公共サービスの普遍的な提供への新たなアプローチを求める市民社会組織や運動を堅固に支持しました。
私たちはまた、ウェブサイトとネットワークを使って、世界経済政策の新しい方向性の希望に満ちた可能性について認識を高めました。たとえば、3月に、国際金融の説明責任、透明性及び完全性に関する国連ハイレベルパネル(FACTIパネル) は、国際租税正義について非常に進歩的な勧告を行いました。6月、世界の最低法人税率に対するG7の支持は低すぎたかもしれませんが、それは少なくともタックスヘイブンの広範な利用を抑制するための出発点でした。STWRの「軍事支出を世界的な新型コロナウイルス救済措置に転用しよう!」というキャンペーンは、公的資金が実際の人間のニーズに費やされた場合に、軍事予算の一部が達成できることを浮き彫りにしました (詳細は以下を参照)。私たちは200以上の援助グループに参加し、すべての政府に対し、飢餓のリスクが最も高い人々を支援するために必要な55億ドルを賄うのに十分な、1日分の世界の軍事費を転用するよう要請しました。
私たちは同様に、6月のG7サミットに先立ち、持続可能な地球のための国際協力を促す呼びかけを支持しました。これには、「公平な分担」化石燃料の世界的な段階的廃止に関する市民社会の提案への私たちの支持;そして、195の環境団体とともに、地球温暖化を抑えるために必要なグローバル行動の公平な分担を請け負うよう米国新政権に求める共同の要求が含まれていました。11月に開催された国連のCOP26サミットは、気候変動対策の負担を公平に分担する上で有意義な進展をもたらすことができなかったかもしれませんが、人類の最善の希望がどこにあるのかを明確に示しました。それは、社会運動の集合的な力です。
これは2021年の主眼でもありました:Covid-19 による制限にもかかわらず、世界中で高まり続けている大規模なデモと市民活動の重要性です。リサーチによると、圧倒的な数の抗議行動が経済的および世界的正義に対する進歩的な要求を行ったことが示されました。これは、世界人権宣言第第25条を実現するためのSTWRのキャンペーンに新たな弾みを与えました (以下を参照)。
印刷出版物とウエブサイト
新刊リリース
STWRは、2021年2月に発売開始された、好評のキャンペーン本、 Heralding Article 25: A people’s strategy for world transformation(世界人権宣言第25条を布告する:人々の世界変革のための戦略)の第2版をリリースできたことを大変嬉しく思いました。この本は改訂され、一般的な読者にとってより読みやすく、そしてアクセスしやすくなりました。
私たちは、私たちの本を英国でプリントし、世界中の国々でオンデマンド印刷版として購入可能にするTroubadorとの関係を継続しています。次に出版される予定の本のタイトルは、モハメド·ソフィアン·メスバヒによるクラシックテキスト、The Sharing Economy: Inaugurating an Age of the Heart(分かち合いの経済:ハートの時代の幕開け)であり、多くの文脈上の参照文献を含むように更新および改訂され、「贈与経済と物々交換」に関する包括的なアネックスも含まれています。これは2021年末までに印刷される予定でしたが、最終的には2022年の新年の直後にリリースされました。また、同じ考察シリーズの一環として、The Commons of Humanity(人類のコモンズ)の出版プロセスも開始されました。これは、2022年に特別ハードカバー版としてリリースが予定されています。
同時に、変革された国連の遠大なビジョンを提唱し、STWRの以前の出版物で紹介された政治的および霊的テーマの多くをより詳細に説明する、世界ガバナンスに関する膨大な本に関する作業が迅速に続けられました。これが完成するとすぐに、進行中の本がさらに2冊残っていますが、どちらも不朽の知恵の教えの観点から、世界の資源を分かち合うことのより霊的な側面を探究しています。
翻訳作業
上記の新刊書のリリースは、この年、主にドイツ語と日本語の翻訳の焦点でした。私たちが出版した6冊の本はすべてこれら2つの言語に翻訳されており、Heralding Article 25(世界人権宣言第25条を布告する)と The Sharing Economy(分かち合いの経済)の最新の改訂版オンライン版、そしてStudies on the Principle of Sharing(分かち合いの原理についての考察)が完成しています。私たちの日本語サイトwww.sharing.org/jaは現在、メインの英語サイトをますます反映しており、ニュースコンテンツの多くも日本のユーザー向けに翻訳され、日本語のソーシャルネットワーキングサイトに投稿されています。
オンライン活動
STWRウエブサイトwww.sharing.orgは、私たちの分かち合いの大義に関連する世界の動向に関するアーティクル、ブログ、ニュース、レポート、イベントの貴重なリポジトリであり続けました。私たちのサイトトラフィックは、2020年のパンデミックの開始時に増加し、2021年にはわずかに減少して、月平均で約 10,000 ユーザー、年間130,000のページビューになりました。ユーザーの大半は依然として米国(22%)に拠点を置いていますが、日本のユーザー(14%)は英国のユーザー(現在はわずか6%)を追い抜いています。中国、インド、南アフリカをはじめ、ヨーロッパ諸国やオーストラリアからのビジターが増えています。
私たちのソーシャルネットワーキングサイトのフォロワー、いいね、再投稿も増加しました。TwitterとFacebookのフォロワー数はそれぞれ3,000人と38,000人を超えました。ニューヨークのコーワーカーが管理する新しいInstagramアカウントは、STWRの本から人気のあるミームを定期的に投稿することで、さらに人気が高まっています。
キャンペーン活動とイベント
Zoomトーク
年間を通じて、STWRは、コロナウイルスのパンデミックによって悪化した世界的な飢餓の計り知れない危機に対する認識を高め続けました。国連が人道上の緊急事態に対して前例のない援助を必要としていることに、世間の注目が不十分であったため、STWRは、ウェブサイトのコンテンツ、オンラインソーシャルネットワーク、および公開講演を通じて、この世界的な緊急事態に対する意識を高めることに重点を置きました。
そのために、Zoomプレゼンテーションの進行中のプログラムは毎月定期的に継続され、特にクエーカーグループから多くの反応がありました。これらのトークと質疑応答は、十分な食料、住居、医療、社会保障に対するすべての人の権利のために、世界人権宣言第25条を求める私たちのキャンペーンを促進しました。トークの中心となったのは、私たちの旗艦刊行物であるHeralding Article 25(世界人権宣言第25条) に掲げられたビジョンでした。それは、基本的な社会経済的権利を求める一般大衆の善意のみが、豊かな世界の中の貧困に終止符を打つことができるというものです。
オンライン請願運動
2021年4月に開始された私たちのオンラインキャンペーンは、国連の削減要請にもかかわらず、軍事費が大幅に増加したことにもよりました。 武器取引反対活動家のアンドルー·ファインスタイン氏をコメンテーターとしたオンライン請願活動 petitionとYouTube videoビデオを通じて、私たちのキャンペーンは、貧困救済の緊急プログラムのための世界基金への軍事支出の転用を求めました。キャンペーンを促進するためのSTWRによるブログ投稿は、ソーシャルメディアや、Common Dreamsなどの活動家のWebサイトで広く再投稿されました。200を超える援助機関、そして今年後半には50人を超えるノーベル賞受賞者によって、驚くほど同様の要求がなされたことは心強いことでした。このキャンペーンにより、STWRは軍事支出に関するグローバルキャンペーンなど、この問題に関して定評のある活動家とつながることもできました。
ビルボード・プロジェクト
現在進行中のビルボード·プロジェクトは、STWRのキャンペーンと第25条のビジョンを宣伝するための資金を生みだすことが目的でした。ロックダウンの状況が長引いて客足が減少しましたが、乗客数が増加したと同時に、英国の鉄道網に広告を出すことにしました。ポスターは4週間にわたってロンドンを出発するすべての列車に貼られ、ロンドンのイズリントンのバス停の看板と、ロンドン·キングスクロスの主要鉄道駅にも貼られました。8月には、ロンドン中を走るバスの後部にキャンペーン広告を掲示する資金を募るための別のプロジェクトが開始されました。
美術展
ビルボード·プロジェクトの資金調達を促進するため、9月にロンドンで美術展が開催されました。特別ゲストには、地元国会議員のジェレミー·コービン氏とイズリントン市長のトロイ·ギャラガー氏が含まれていました。Islington Gazette(ローカル紙)はイベントの前後にこれを取り上げ、彼らのスピーチは一連のYouTube videosに記録されました。
分かち合いのためのグローバル目標
第25条と軍事支出に関するアウトリーチ活動以外にも、STWR は、世界資源を分かち合う必要性に関連する他の多くの目標やイベントを支持しました。これには、6月のG7サミットの前後に結集した「ワクチン・アパルトヘイト」の終結のための市民社会の活動が含まれていました;8月の2日間にわたる不平等と闘うためのフェスティバル;7月の国連食料システムサミットでのアグロエコロジーの代替ビジョンへの呼びかけ;そして何よりも、11月に開催されたCOP26に関連するイベントを追い、オンラインネットワークを通じて拡大しました。また、アースオーバーシュート・デーや「フットプリント・ジャスティス」を求めるキャンペーンなど、地球の限界内ですべての人に資源の公平な分配を保証することを求める高まる声の多くを支持しました。
将来のプランとプロジェクト
1. 本の出版と執筆
2022年の私たちの活動の主な焦点は、STWRに多くの新しい機会を開く世界ガバナンスについての重要な本を完成させることです。この本は、不朽の知恵の教えに基づく霊的洞察と学問上の政治的視点を融合させている点でユニークであり、進歩的な学者、活動家、一般市民の幅広い聴衆にアピールします。私たちは2022年に本の印刷の準備をし、英国と海外の両方で独自のマーケティング活動と専用イベントを通じて広く宣伝することを心待ちにしています。この本をさまざまな言語に翻訳する機会もコーワーカーに提供されるでしょう。リリース予定の他の出版物には、The Sharing Economy(分かち合いの経済)とThe Commons of Humanity(人類のコモンズ)の両方が含まれます。さらなるオーディオブックの完成;また、STWRのオンラインストアを通じて、他の5冊の書籍の継続的な販売促進と配布を行っています。
2. サイトとオンライン
私たちのウェブサイトのコンテンツは、貧困や不平等から環境、グローバルガバナンス、持続可能な農業、新しい経済パラダイムに至るまで、あらゆる問題について、世界資源を分かち合うためのキャンペーンの優先順位とビジョンを引き続き反映します。私たち自身のブログや記事も同様に、第25条に関するキャンペーンを中心とした優先事項と、グローバルな経済的分かち合いの目標を反映します。2022年後半に予定されている主要な管理プロジェクトの1つは、私たちの現在のシステムであるDrupalが終わりに近づいているため、サイトのコンテンツ管理システムを新しい代替システムに移行することです。
3. キャンペーンと活動
私たちのアウトリーチ活動は、第25条を求めるSTWRのキャンペーンに引き続き焦点を当て続けます。定期的なオンライントークのプログラムは、英国または海外の関心のあるグループ (大学生、市民グループ、進歩的な教会など) に私たちのキャンペーンとビジョンを提示するために求められる新しい機会を通して、年間を通じて継続する予定です。ビルボード·プロジェクトは2022年も継続され、目標額が達成されたらロンドン中のバスの後部に広告を掲示することを計画しています。また、2021年の軍事費転用キャンペーンと同様に、第25条の要求を反映する新しいキャンペーンを開始する予定です。同時に、第25条に関連するキャンペーンや活動、特にコーワーカーが直接参加して分かち合いの呼びかけを促進できる大規模なデモを引き続きサポートします。
STWRの断続するリサーチおよびアドボカシー活動
私たちの取り組みはあなたの支援なくしてあり得ません。STWRは完全に個人からの寄付だけで成り立っており、政府や他の機関からの資金は一切受けていません。そしてどのような政党や企業の事業とも関連を持っていません。STWRはチャリティとして登録されていないため、すべての資金は制約を受けることなく、私たちが取り組む世界問題について明確な政治的立場を取り、限りある収入を直接リサーチおよびアドボカシーに当てることができます。現在の多くの革新的オーガナイゼーションの例に漏れず、私たちの小チームとボランティアは、倍増する予算のプレッシャーに直面しています。あなたの寄付は、STWRウエブサイトを維持し、リサーチ、執筆、伝達を断続すると同時に、グローバル危機の解決策としての分かち合いの原理に対するグローバル正義運動の中での支持を生み出すのに役立ちます。以下のリンクから寄付をご検討ください: https://www.sharing.org/ja/watasitachi-ni-tuite/kifu-suru