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栄養失調は世界中の死と健康障害の主な原因 − 報告

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2020年5月28日

新しい分析によると、栄養失調に対処するには、世界の食糧および保健制度の全面的な見直しが必要です。「脅威を拡張させる」栄養失調は、現在、世界中の死と健康障害の主な原因です。

2020年世界栄養報告では、栄養よりカロリーを優先する農業システムと、高度に加工された食品の普遍性と低コストが原因で、世界中の殆どの人々が健康的な食品にアクセスまたは購入できないことがわかりました。 それによると、世界全体で不平等が存在します。

世界中で9人に1人、または8億2000万人が空腹であることを報告書は発見しましたが、3人に1人は太りすぎまたは肥満です。 ますます多くの国々が、栄養失調、肥満、および糖尿病、心血管疾患、癌などの他の食事関連疾患の「二重の負担」を抱えています。

国連食料安全保障長官の特別代表であるデビッド·ナバロ氏は、コロナウイルスのパンデミックの前に書かれたこの報告書は「高い重要性をもっている」と語り、次のように警告しました。「国々がウイルスを制御するのに闘っている間、彼らが空腹と栄養失調の削減において得た成果は失われるだろう」

先月、国連はパンデミックが世界的に深刻な飢餓に直面している人々の数を倍増させる可能性があると警告しました。

序文で、ナバロ氏は、肥満と糖尿病はより悪い結果に関連づけられる一方で、栄養不足の人々は弱った免疫系のためにコロナウイルスへのリスクがより高いかもしれないと言っています。

コロナウイルスは、極端な気候と「致命的な医療格差」によって弱められていた「すでに壊れやすい食料システムの脆弱性と弱点」を露呈しました。

最貧国では、一般的に体重を増やすことができないままであり、それは富裕国の最大10倍の割合だと報告されています。一方、太りすぎや肥満の割合は、富裕国で途上国よりも最大5倍高くなっています。 肥満による健康障害の治療費は「圧倒的」で、2025年までに推定合計請求額は年間1.2兆ドルとなり、米国が断トツで最大の支出者であると報告書は述べています。

報告の結論は、気候科学者による食料と土地管理の変革への呼びかけを反映しています。昨年の気候変動に関する政府間パネル(IPPC)の報告の結論によると、土地利用の悪さが温室効果ガス排出の4分の1の原因でした。

ゴダード宇宙科学研究所の気候専門家であり、IPCCの気候変動と土地に関する特別報告書の食糧安全保障の著者であるシンシア·ローゼンツヴァイク氏は、次のように述べています。「それは、本当のところ、国や国際機関、NGO、そして全システムが食品システムを変革するよう行動を即すための呼びかけです」

「栄養失調は脅威を拡張させます。 栄養失調の人は免疫系が低下している可能性が高いことは無視されていると思います」

彼女は、世界中の食品価格の不平等さを強調しました。ブルキナファソの卵のコストは、穀物や米の15倍であるのに比べて、米国のそれは、主食のコストの2倍です。

ローゼンツヴァイク氏は政府と政策立案者に対し、パンデミックに対応して平等で持続可能な食糧と保健システムを構築する「瞬間を逃さない」よう要請しました。

2025年の全世界の10の栄養目標すべてを達成するために前進している国は1つもなく、4つの目標を達成するために194カ国のうち8カ国だけが順調に進んでいます。

The Tata Trusts and the Tata-Cornell Institute for Agriculture and Nutrition(タタ・トラストとタタ・コーネル農業栄養研究所)の栄養学の特別顧問であるベンカテシュ・マンナールは次のように述べています。「貧しい食生活と栄養失調は個人の選択の問題ではありません。 食料システムの不平等のため、殆どの人は選択することができません。 彼らは種々の健康的な食品を手に入れることができません。 食品サプライチェーンと消費者の間のインターフェースは不公平です」

「この危機により、あらゆる形態の栄養失調を真剣に検討する必要性が浮き彫りになり、私たちは、パンデミックへの取り組みと並行してそれを行うことができると信じます。」


Original source: The Guardian

Image credit: Some rights reserved, EU Civil Protection and Humanitarian Aid, flickr Creative Commons. © Sylvain Cherkaoui/DFID/ECHO/ACF

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